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メカニズムの美学
蒸気機関車のイラストギャラリー


Update 2014.4.13







はじめに

 子供、特に男の子なら一度は鉄道車輛や、自動車、船舶、航空機などに夢中になる。幼児、児童向けの絵本でもこうしたアイテムは時代を問わず欠かせない。
では、一体子供達はこれらのアイテムのどこに惹かれるのだろうか?
それは3、4歳程の年令からすでにこれらのアイテムに感心を持つところからして、純粋に形態という情報に脳は反応をするのだと思われる。 難しい専門知識は無くとも、子供達は「これは○○型」、「これは△△型」と大人も見分けられないような僅かな形態の差異を捉えて識別している。
いや、そうではない。子供の脳は誰でも僅かな差異を識別できる能力はあったのである。それが大人になり、生活してゆくのにあまり重要でない情報は奥の引き出しに仕舞うか、引き出しそのものを処分してしまうようである。
大人になってもその引き出しをきちっと残している人は、処分してしまった人から「○○マニア」「△△狂」なる称号を付与されるのはどんな趣味の分野でも同じようである。

子供でも幼稚園児ぐらいになると、物の機能と形態を関係付けることが出来るようになる。例えば「車輪は円形である」というような事である。機能的な美学と言えようか。
小学生ぐらいになると、形態には理由があることを知る。「新幹線の先頭はなぜ尖っているのか?」というような事である。数理的な美学と言えようか。
中高校生ぐらいになると、直線運動を回転運動に変換するピストンークランク機構のような初歩的なメカニズムを学び、形態に潜む規則正しさを知る。工学的な美学と言えようか。
蒸気機関車は全身、そのメカニズムをむき出しにしていた代表的な例である。目に映る全体のプロポーションやそれぞれのディティールは、然るべき位置に然るべき理由をもって配置された装置・部品の形態が織り成すものである。それは、純粋な形態の美学から機能的な美学、数理的な美学、工学的な美学に至るまで感じることができる。
例えば現代の新幹線車輛ではメカニズムが動いているところなど、どこにも見えない。せいぜい数理的な美学止まりであろうか?
ところが現代の子供達も、動態保存されている蒸気機関車の実物を目にして夢中になってしまうところを見ると、今まで見た事もなかったメカニズムの美しさに心を奪われるのではないだろうか。

 自分の子供の頃は蒸気機関車の絵を描いた記憶はあまりない。それは、そのむきだしのメカニズムが子供の描写能力を遥かに越えていて、思うように描けなかったのである。それでもデフレクタやキャブの形態などに自分の好みがあったり、きちんと横から見た絵を描きたいという思いもあったが、年令が進むとともにいつしか興味は他に移ってしまっていた。
蒸気機関車を側面で描くということは、製図の作業に似ている。その蒸気機関車を製造する為に作成された図面は存在したはずだが、想像するに、それは私にとっては美しい「絵」に見えたであろう。
私の描きたかった蒸気機関車の絵はそういう絵である。パソコンで絵が描ける事を知ったことが自分を幼少時代に連れ戻してくれたのである。


亀甲デザイン研究所

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    ご来場をお待ちしております。

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